第12回高専ハカセ塾開催しました

第12回の高専ハカセ塾は、12月8~9日にかけて、国立阿蘇青少年交流の家での一泊研修を行いました。この研修は9月末(第7回)に予定されていましたが、台風の接近が予想されたため、一旦中止した後、再度企画して実現に至りました。

初日はまず、平成28年度熊本地震で生じた、益城町の堂園地区と谷川地区の断層を見学しました。
これらは天然記念物に指定されており、地震の凄まじさを実感しました。
交流の家では研修として、各高専が今までに学んだことで最も印象に残っていることを発表しました。
小学生は高専ロボコンの見学、中学生は久留米の和算を紹介しました。模造紙を使って他の参加者に分かりやすく説明していました。

2日目は阿蘇中岳の火口を見学する予定でしたが、残念ながら風向きが悪いため、火山博物館を見学したあと、京都大学地球熱学研究施設火山研究センターを訪問しました。

2日間の研修を通じて地震や火山などに関する知見を深めるとともに、発表の準備など共同で行うことにより、互いの親睦を深めることもできました。

↑ 益城町の断層見学 ↑ 発表用の資料作成

 

~「高専ハカセ塾」とは~
高い意欲や能力を有する小中学生を発掘し、将来の科学技術イノベーションを牽引するような傑出した人材を育成することを目的としたもので、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「ジュニアドクター育成プログラム」の採択事業として、有明高専・熊本高専・久留米高専の合同企画により実施されるものです。
公式HP:http://www.ie.ariake-nct.ac.jp/hakase/

 

<本件担当>
総務課研究推進係
電話:0942-35-9333

第11回高専ハカセ塾開催しました

12月1日(土)久留米高専において、高専ハカセ塾第11回目の授業を開催しました。

今回の講義は、一般科目(理科系)数学の松田康雄教授による「久留米の和算」でした。
和算とは、江戸時代に日本で独自に発達した数学です。現在、私たちが学んでいるのは明治時代に伝わった西洋の数学(洋算)ですが、和算は洋算に劣らぬ高度なものでした。
実は、私たちが数学を日本語で学べているのは和算のおかげで、日本のように数学を母国語で学べる国は少ないのだそうです。というのも、例えば、方程式、微分、積分などといった言葉は、その概念が無ければその国の言葉で訳すことができないわけですが、日本の和算はそれらに対応できるものだったからこそ、日本語の数学用語を使うことができているのです。

授業では、そんな和算の歴史を学んだ後に、かつて寺子屋で使われていた教科書「塵劫記(じんこうき)」に掲載されていた問題などを基にして解いていきました。計算機を使う問題、三角形や四角形の紙を使って指定された図形を作成していく問題など、論理的思考力だけでなく、発想力や柔軟性、創造性が問われるものがたくさんあり、和算を生み出した日本人の知力の高さを体感する時間ともなりました。

↑ みんなで電卓を使って計算中 ↑ “断ち合わせ”で図形作成に挑戦

 

~「高専ハカセ塾」とは~
高い意欲や能力を有する小中学生を発掘し、将来の科学技術イノベーションを牽引するような傑出した人材を育成することを目的としたもので、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)の「ジュニアドクター育成プログラム」の採択事業として、有明高専・熊本高専・久留米高専の合同企画により実施されるものです。
公式HP:http://www.ie.ariake-nct.ac.jp/hakase/

 

<本件担当>
総務課研究推進係
電話:0942-35-9333