エコランチームの合宿と技術研修(自動車部)

機械工学ならではのものづくり系の部活動に自動車部があります。自動車部は発足当時,自動車やバイクなどの修理,メンテナンスやチューニングなどを通じて自動車やバイクなどの構造や仕組みなどを学ぶ部活動でした。
それらの活動が中心のチームとは別に,
燃費コンテストへの参加を目指すエコランチームがあります。エコランチームは,燃費コンテストに向けた車両の設計・製作を通してエンジニアリングも学んでいます。エコランカーは,機械工学科の卒業研究のテーマにも関係しています。

エコランカーとは、エコノミー・ラン・カーの略で,直訳すると「経済的に走る車」です。エコランカーで臨むエコランコンテスト(低燃費競技)は,1人乗りの自作自動車でサーキットコースを定められた周回数走行し(距離で約20 km,時間で約30分),平均時速25 km/h以上で,どれだけ少ない燃料で走行できるかを競うレースです。燃費は,燃料の使用量からリッター当りに換算しその量(少なさ)を競います。



・燃費記録世界一のエコランカーを前に技術談義


エコランチームでは,夏休みに技術研修を兼ねた合宿を行いました。
合宿先は,広島県にあるFCデザイン社,ガソリンの世界記録4,079 km/Lを保持している会社です。この記録はガソリン1リットルの量で、直線距離で北海道を往復することができるほどの距離で,とてつもない記録です。
かねてより,
エコランチームの学生達(主に機械工学科1,2年生)と技術職員の先生方が,実際に目で見て触れることで,世界一の技術やノウハウを体感したい,また開発者の生の声を聴きたいという希望があったので,この夏休みを利用して,9月5・6日の一泊二日で合宿を行いました。



・FCデザイン社長のゲストハウス前で記念撮影


合宿では,FCデザイン社 社長,広島大学で客員教授もされている中根社長より,
エコランは言ってしまえば単純なもので,いかに空気抵抗と転がり抵抗を小さくし,エンジンの効率を上げるか,この3点に尽きること。そして,
すべての事象を定量的な実験と評価を繰り返し,1つ1つの性能を最大限まで向上させ,徹底的に無駄をなくすことをご教授頂きました。

学生はもとより教職員共々,直にモノに触れ,直接関わったエンジニアの生の声を聞き,感動と感激の嵐だったようで,それをきっかけに日常の過ごし方や活動の大きな刺激とモチベーションアップに繋がっているようです。