令和4年度 第6回「高専ハカセ塾」を開催しました
8月27日(土)久留米高専において、第一段階の受講生に対する「多様経験型プログラム」ならびに第二段階の受講生への「自主プロジェクト型プログラム」がそれぞれ開催されました。
「多様経験型プログラム」では、材料システム工学科の教職員を講師に迎え、“金属を溶かして固める!!おもしろ『鋳造』体験!!”と題して、鋳造についての講義や消失鋳型法(フルモールド法)による鋳造体験が行われました。
最初に、鋳造の歴史や方法、用途などについて学習しました。金属を溶かして固めてできた鋳物がクルマや電化製品の部品、街や道路で見かけるフェンスや街灯、マンホールの蓋などに使用されていることや、奈良の大仏様が世界最大の鋳物であることなど、受講生にとっては初耳なだけに、メモを取りながら熱心に聞いていました。
鋳造体験では、まず、作りたい形をイメージしてから発泡スチロールを加工し、それを砂に埋めて砂型を作りました。砂型がきちんとできていないと、それまでの作業が無駄になりますので、受講生は教職員や学生メンターに手伝ってもらいながら、丁寧に作業を進めました。800度ぐらいに加熱され、水飴のようになったアルミニウムが砂型に注ぎ込まれると同時に発泡スチロールは溶かされ、しばらくすると、その形がアルミニウムで再現されて、砂型から取り出されました。受講生は、普段では体験できない“鋳物作り”を通して、「ものづくり」の大切さやおもしろさを理解できたようでした。
一方、「自主プロジェクト型プログラム」では、第二段階の受講生が、研究発表のデータを検索していました。今年度の研究テーマに早速取り組む受講生も見受けられました。
鋳造についての講義 | 作りたい形をイメージして下書き |
発泡スチロールを加工する様子 | 二酸化炭素を吹きつけて土を固める様子 |
個性あふれた完成品を手に記念撮影 | 研究に取り組む第二段階の受講生 |
―「高専ハカセ塾」とは―
高い意欲や能力を有する小中学生を発掘し、次世代科学技術を担う傑出した人財を育成することを目的としたプログラムで、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)「ジュニアドクター育成塾」の採択事業として、有明高専・熊本高専・久留米高専の合同企画により実施しています。 |
〈本件担当〉
総務課研究推進係
電話:0942-35-9333