久留米工業高等専門学校 産学民連携テクノセンター

生物応用化学科 中嶌 裕之

顔写真 研究者情報
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氏名(日本語) 中嶌 裕之
氏名(英語) NAKASHIMA Hiroyuki
学位 博士(農学)
所属(日本語) 生物応用化学科
所属(英語) Dept. of Biochemistry and Applied Chemistry
専門分野(日本語) 生物学
専門分野(英語) Biology
主な研究業績

[1] 日本産アリノタイマツ地衣菌のrRNAコード領域における分子系統解析 久留米高専紀要第36巻pp.11-16(2021)
[2] 佐賀県黒髪山の地衣類 第2報 久留米高専紀要第36巻pp.7-10(2021)
[3] 日本各地で採集されたアリノタイマツとその周辺土壌藻について Lichenology 18 p.109(2020)
[4] Antibacterial and antifungal properties of Ag nanoparticle-loaded cellulose nanofiber aerogels prepared by supercritical CO2 drying. The Journal of supercritical fluids 143, pp.1-7 (2019)


コメント

 地衣類は,糸状菌である地衣菌と緑藻あるいはシアノバクテリア等共生藻との共生生物である.極地や温泉地等の極限環境で生育する種が存在することから環境適応能力が高く,地衣成分と呼ばれる抗菌活性等を有する化合物を産生することから様々な活性物質の有効活用が期待できる.私たちの研究室では,南極産地衣類についてその耐性遺伝子の解析及び共生認識の追究を目指した研究を行っている.次世代シーケンサーによる地衣体DNAのゲノム解析により耐凍性関連遺伝子の1種の存在を明らかにした.
 また,担子地衣アリノタイマツの国内分布を明らかにする「アリノタイマツプロジェクト」の一環として,その系統分類解析を行った.その結果,九州と沖縄の間に遺伝的境界があること並びに長崎産について地域により塩基の違いがあることを見出した.現在,その共生藻選択における地域性を解析中である.
 上記テーマの他,地域企業との共同研究として,廃材を利用した屋上緑化,堆肥製造,環境浄化,新規化合物の抗菌活性試験,ゴマオイルの特性試験及びその応用分野の開拓,発酵食品製造における微生物の研究等を行ってきた.今後も微生物の産業利用について研究を進める予定である.

研究キーワード

地衣類,耐性機構,遺伝子工学,培養技術,共生機構,抗菌活性,微生物利用

研究シーズタイトル

地衣類共生藻の分離培養法の確立
微生物の分離同定及び抗菌試験
地衣類の遺伝子解析