第20回 全国室内飛行ロボットコンテストとMaker Faire Tokyo 2024に出場・参加しました。

飛行ロボットの製作活動をしている鳥部が,毎年参加している日本航空宇宙学会主催の第20回 全国飛行ロボットコンテストが,9月21-23日に東京都大田区にある日本工学院アリーナにて開催されました。
 
また,ちょうどこの期間内の9月21・22日に,東京ビッグサイトでモノづくりの祭典 Maker Faire Tokyo 2024が開催され,機械工学科の学生1名が参加していて,鳥部と一緒の旅程で同行しました。
 
まず,飛行ロボコンですが,今回も前回同様,1年生〜5年生までの計16名で4チームが参加しました(機械6名,電気電子3名,制御情報3名,材料システム4名)。今年は新たにビギナー部門が設けられ,一般部門2チーム,マルチコプター部門1チーム,ビギナー部門1チームで臨みました。

これまで,5年生の参加はほとんどなかったのですが,前回,決勝進出を逃した悔しさから,再挑戦することにしたようです。この5年生は元部長を含む機械工学科の学生3名で,次回への経験も兼ねて同じチームに唯一参加の1年生(機械)を加えたメンバーで臨んでいました。彼らは最後の大会で悔いの無いよう,自分たちが作りたい機体を作ろうと零戦のほぼ完全な縮小モデルを製作していました。ほぼ完全な・・・は,車輪の格納機能まで作る予定でしたが,重量制限などの理由で直前で諦めなくてはならなかったようです。

そのほか,3,2年生にも機械の学生が各1名参加していて,それぞれ一般部門,ビギナー部門で挑戦しました。一般部門チームは,前回飛べなかった課題クリアを目標に,カモメの翼を参考にしたガルウィング機ビギナー部門チームは,大会経験を目的にして,比較的浮上しやすい複葉機を製作していました。マルチコプター部門は,残念ながら動画審査で本戦出場は叶いませんでしたが,他大学チームとの共同参加が認められ,ギリギリまで機体の製作・調整を続けていました。
 
・各チームの準備と審査の様子
(一般×2,ビギナー,マルチ)



 
第1日目福岡空港からの移動,到着後,会場入りで各チーム,機体審査のための機体製作というスケジュール。ただし,初っ端の福岡空港で,機体に使われる発泡スチロール用接着剤が可燃性のある成分を含むという理由で持ち込めず。さらに,機体審査は,会場設営等のボランティアに参加のチームが優先になっていて,この審査の順番待ちにすごく時間が掛かり,遠方参加のチームの厳しさを感じました。そんな中でも,彼らは仲のいい他大学のチームから接着剤を借りるなど,たくましく活動していました。

第2日目は予選。リベンジを掛けた一般部門の5年生チームは,見事予選通過。残り2チームは,残念ながら予選通過はなりませんでしたが,ぞれぞれ製作した機体は飛行し,次回に繋がる経験にはなったようです。

第3日目の決勝では,5年生チームは,製作した機体でできる全てのミッションをこなし,零戦らしい高速の見事な飛行を披露していました。ただし,他大学はさらに多くのミッションを達成してより高い点数の機体が多く,結果は第6位となりました。機体の性質上,操縦者の腕が頼りの機体でしたが,それをしっかりこなし,順位は少し残念でしたが,彼らは充分満足だったようです。
共同参加のマルチコプターチームは,同日出場予定でしたが,相手チームの不具合で参加は叶わず,ほろ苦い大会になりました。

 
大会が終わり10月に入り新学期が始まっていますが,3,2年生のチームに参加したメンバーは,大会の高得点化と,操縦の未熟さの課題を実感したのか,すでに来年に向けた活動をはじめているようで(昨年まではなかった),来年に期待ができそうです。

 
・各チームの飛行の様子
(一般(上級生)上から4枚+動画,一般(下級生)次の2枚,ビギナー最後の2枚)




 

もう一つのMaker Faire Tokyo 2024参加した機械工学科の学生は,実は前回 飛行ロボットに参加した学生でもあります。彼は,鳥部の活動と並行して個人的にモノづくり活動をやっていて,4月に京都で開催されたメイカーフェアにも参加した学生(機械工学科 5年 秋丸君)です。
現在は,そのモノづくり活動を卒業研究として認めてもらい,それをテーマに卒業研究に取り組んでいます。

2日目にちょうど出品者のプレゼンテーションがあるということで,様子を見に行きました。飛行ロボコンにはチームで参加学した生以外に,大学院に進学している卒業生と秋丸君とユニーク部門に参加した学生も来てくれていて,彼ら2人と東京ビッグサイトまでいきました。

 
彼の作品は,空気圧を利用した子ども向けの論理回路を理解するための教材と,空気圧で動くストランドビーストです。

到着すると,ちょうど秋丸君はプレゼンテーションをしていて,多くの人たちが聞いている中,製作した作品の紹介を堂々と行っていました。プレゼンが終わり,彼と一緒に展示ブースに戻ると,こちらがねぎらう時間もなく,秋丸君はひっきりなしに訪れる来客者に自分の作品を紹介していました。ブースでは何もかも一人で切り盛りしていて本当にビックリでした。ちょうど様子を見に行ったときに,本校OBも見に来ていて,OBの存在は有り難さも感じました。

 
このメイカーフェアでは,若いクリエイターに対して展示作品やプレゼンテーションなどが審査され表彰されるのですが,秋丸君は見事,優秀賞を受賞しました。フェア終了後は,鳥部の応援に駆けつけてくれました。

 

・プレゼンテーション,ブースでの作品紹介の様子


・受賞の賞状と受賞作品

 
会場では,他の出品者のブースが隣り合っていて,彼の隣のブースの人たちが親切そうで,周りがちゃんと助けてくれているようでした。会場全体は,とにかく活気に溢れていて,モノづくり好きにはたまらないイベントでした。