日本技術者教育認定機構(JABEE)への取り組み

 ―技術者教育プログラムについて―

 ■ 久留米工業高等専門学校には、添付の教育プログラム構成図が示すように、各専門学科に対応して、機械工学プログラム、電気電子工学プログラム、制御情報工学プログラム、生物応用化学プログラム及び材料工学プログラムの5つの技術者教育プログラムが用意されています。各教育プログラムは、高専4年、5年及び専攻科1年、2年の教育課程から構成されています。


 [プログラム名]

機械工学プログラム
高等専門学校等機械工学系4・5学年および久留米工業高等専門学校専攻科機械電気システム工学専攻・機械工学コース1・2学年から構成

電気電子工学プログラム
高等専門学校等電気電子工学系4・5学年
(一部3年を含む)および久留米工業高等専門学校専攻科機械電気システム工学専攻・電気電子工学コース1・2学年から構成  

制御情報工学プログラム  
高等専門学校等制御情報工学系4・5学年および久留米工業高等専門学校専攻科機械電気システム工学専攻・制御情報工学コース1・2学年から構成

生物応用化学プログラム  
高等専門学校等生物応用化学系4・5学年および久留米工業高等専門学校専攻科物質工学専攻・生物応用化学コース1・2学年から構成

材料工学プログラム 
高等専門学校等材料工学系4・5学年および久留米工業高等専門学校専攻科物質工学専攻・材料工学コース1・2学年から構成
 


教育プログラム構成図 

  校長

本学科

専攻科
機械・電気システム工学専攻

 

1年

1年
     

機械工学プログラム

機械工学科長

高等専門学校等
機械工学系
4・5年課程
(本科4・5年課程)

機械工学

コース

 
     

電気電子工学プログラム

電気電子工学科長

高等専門学校等
電気電子工学系
4・5年課程
(本科一部3年・4・5年課程)

電気電子工学

コース

  
  

   

   

  

   

  

制御情報工学プログラム

制御情報工学科長

高等専門学校等
制御情報工学系
4・5年課程
(本科4・5年課程)

制御情報工学

コース

本学科

専攻科
物質工学専攻

 

1年

1年
           

生物応用化学プログラム

生物応用化学科長

高等専門学校等
生物応用化学系
4・5年課程
(本科4・5年課程)

生物応用化学

コース

  
          

材料工学プログラム

材料工学科長

高等専門学校等
材料工学系
4・5年課程
(本科4・5年課程)

材料工学

コース

教務主事

専攻科主事

 

[教育プログラムコース履修]

コース履修について

機械・電気システム工学専攻と物質工学専攻の中に、次のJABEE教育プログラムのコースを設定しています。機械・電気システム工学専攻には、機械工学コース、電気電子工学コース、制御情報工学コースがあり、物質工学専攻には、生物応用化学コース、材料工学コースがあります。

専攻科入学直後、学生の出身学科や希望を考慮して、必ず何れかのコースに履修登録することになります。但し、高専等卒業生で出身学科と同一名のコースがある場合は、そのコースの履修を薦めます。

 

コースの履修基準について

久留米工業高等専門学校には、JABEE教育プログラムとして、機械工学プログラム、電気電子工学プログラム、制御情報工学プログラム、生物応用化学プログラム及び材料工学プログラムの5つの教育プログラムが用意されています。各教育プログラムは、高専4年、5年及び専攻科1年、2年の教育課程から構成されています。上記(1)に設定された各コースを履修する学生は、原則として、専攻科入学前の高専4、5年の教育課程において下記の基準を満たしておくことが必要です。

@高等専門学校4、5年課程、工業短期大学等の高等教育機関に2年間以上在学し、59単位以上修得していること。

A人文科学・社会科学、語学等に関する科目(体育実技は除く)を4単位以上修得していること。

B数学・自然科学・情報技術等に関する科目を3単位以上修得していること。

C専門分野の科目を久留米工業高等専門学校4、5年の教育課程と同等程度単位修得していること。

D専門分野に関する実験を2単位以上修得していること。

 

 上記のプログラム履修基準を満たしているかどうかを各教育プログラム責任者のもとで審議します。その結果必要に応じて、学生に不足単位数、科目名を明らかにし、履修基準を満たすよう指導します。 なお、詳細については、各教育プログラムを参照のこと。 


学生のための「JABEE講座」

 

  JABEEについて 

 諸君はJABEEのこと知っていますか? 日本技術者教育認定機構のことでありジャビーと言います。この制度は、JABEE認定を受けた技術者教育プログラムの修了者(例えば、高専の専攻科生や大学生等)が、技術業務に就く能力があることを保証する制度です。

各国の技術者資格認定登録と国際的同等性   現在、米国,英国,カナダ等多くの国は、国内制度が整っています。更に、国際的相互承認制度として北米自由貿易協定、ヨーロッパエンジニア協会、ASEANエンジニアリング連合会、APECエンジニア等々にも加盟しています。技術者資格の国際的相互承認制度としては、米国を中心としたワシントンアコード(Washington Accord)がよく知られており、現在、米国,英国等の主要国で構成され、他の国々も加盟準備を進めています。

日本の技術者資格の現状   日本では国内の審査機構JABEEが設立されたばかりですが、Washington Accord加盟を目標に大学等の審査に入っています。このJABEEの推進は、文部科学省、経済通産省、各学協会、経団連などの支援で進められ、関連の報告会等が多く開催されています。

JABEEと学生の将来について   審査対象となるのは、高専の場合、本学科4〜5年生と専攻科生及び関係教職員で、教育目標と学生の達成度、教育・自己学習の量等が審査されます。各学科又は教育プログラムが審査に合格すると、卒業する学生は、技術者としての質の高さを国際的に保証されたことになります。学生にとって、JABEE対応の教育課程を修了したかが、技術者として重要な要件に成りつつあります。

  JABEE基準と本校教育理念  

 教育プログラムの学習・教育到達目標は、下記のJABEE基準1の(1)を具体化したもので、学生が対象となるのは、学習・教育到達目標に対する達成度です。

JABEE基準1の(1)

(a)地球的視点から多面的に物事を考える能力とその素養

(b)技術が社会や自然に及ぼす影響や効果、及び技術者が社会に対して負っている責任に関する理解

(c)数学及び自然科学に関する知識とそれらを応用する能力

(d)当該分野において必要とされる専門知識とそれらを応用する能力

(e)種々の科学、技術及び情報を活用して社会の要求を解決するためのデザイン能

(f)論理的な記述力,口頭発表力,討議等コミュニケーション能力国際的に通用するコミュニケーション基礎能力

(g)自主的,継続的に学習する能力

(h)与えられた制約の下で計画的に仕事を進め,まとめる能力

(i)チームで仕事をするための能力

   

 これらのJABEE基準は「深く学芸を教授し、職業に必要な能力を育成する」という高専の設置基準や本校教育理念とよく合致しています。   

 従って、学生は本校の教育理念をよく自覚し、学業に励んで下さい。


授業時間と自己学習時間

 専攻科での授業は自己学習と授業の両輪でなされます。シラバスには各科目の授業時数と単位数を記載していますが、これらを支える自己学習時間との間には次のような関係があります。

 

              授業時間+自己学習時間=45時間/1単位               

 

 例えば、授業時数30時間の講義で2単位の場合、授業時間と自己学習時間の和として90時間を要しますので、60時間の自己学習時間が必要です。本科での学習と異なるという自覚を持って授業に臨んでください。シラバスには、授業時数のほかに、授業の目的、到達目標、学習内容、評価方法など、授業ごとに細かく記載していますので、日々の学習にこれを活用してください。 

 

学生の成績評価

 成績評価は,シラバスに従って主に定期試験で評価します。JABEEでは出席点という概念(項目)はなく,主に定期試験の学生答案を審査します。規定の出席を満たすということは科目履修に相当し,成績ではありません。 


入学者の選抜方法

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