本プログラムの詳細を説明した「生物応用化学プログラム履修の手引き」はこちら
Engineering in Biochemistry and Applied Chemistry
久留米工業高等専門学校 生物応用化学科の教育プログラムは、2004年よりJABEE認定を受けています。
JABEE(日本技術者教育認定機構)とは高等教育機関の技術者教育プログラムの認定・審査制度の確立を目的に、1999年11月に設立された機関です。技術者教育認定制度とは、「大学等の高等教育機関で実施されている技術者教育プログラムが、社会の要求水準を満たしているかどうかを外部機関が公平に評価し、要求水準を満たしている教育プログラムを認定する制度です。したがって、認定された教育プログラムの修了者は、未来の社会を託すことができる人間力豊かな技術者として技術業(Engineering)に就くために、専門分野の教育ばかりでなく、効果的なコミュニケーション能力や技術者倫理を含めた人文社会学などの必要不可欠な教育を受けていることが保証されます。
本校生物応用化学プログラムは、久留米工業高等専門学校(以下、久留米高専と略す)の生物応用化学科(以下、本科と略す)4・5年および専攻科(物質工学専攻、生物応用化学コース)1・2年の合計4年間の教育プログラムより成り立っている。
本科の前身は1964年4月に設立された工業化学科であり、化学工業界で活躍できる実践的技術者を育成することを大きな目的としてきた。
1993年4月には、より高度の技術者養成を求める産業界の要望に応えるため久留米高専専攻科が設置された。専攻は2専攻であり、それぞれ生物応用化学科と材料工学科との2学科を母体とする物質工学専攻および機械工学科、電気電子工学科、制御情報工学科の3学科を母体とする機械・電気システム工学専攻である。
さらに、バイオ技術の急速な発展に伴い、久留米地区およびその周辺の医薬品工業、醸造工業におけるバイオ技術者育成の要請を受けて、1996年工業化学科を生物応用化学科へと改組した。新設された学科の特徴は、本科4・5年で学生の希望による2分野への選択(コース)制を設けたことである。すなわち、応用化学分野では有機化学や高分子化学関連、生物化学分野では生物反応工学や遺伝子・細胞工学関連の各専門分野科目を12単位ずつ修得する。
専攻科では、実践的技術者育成のために専攻科インターンシップを設けた。
本科5年間の課程を終えて卒業する学生の進路は、約5割が企業等への就職、5割が進学(専攻科入学あるいは大学への編入)であるが、いずれにも対応できるようにカリキュラム、授業内容の設定を工夫している。
生物応用化学プログラムでは、新素材の開発や製造プロセス技術の展開に対応できる技術者を育成することを目的としており、創造工学実験2単位、先端工学特論1単位、産業デザイン演習2単位、専攻科研究論文10単位などを開設している。
関連プログラムには材料工学プログラムがあるが、生物応用化学プログラムで有機・ポリマー工業分野やバイオ工業分野で活躍できる能力の育成に重点を置いているのに対し、前者のプログラムでは金属やセラミックス材料関連分野で活躍できる能力の育成に重点を置いている。
プログラムの詳細は以下のページにて確認できます。
生物応用化学プログラム履修の手引き
本科および専攻科のシラバスはこちらのホームページをご覧ください。
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生物応用化学プログラムでは以下の学習・教育目標を定めている。
(A) 技術者倫理と多面的視野
(A-1)技術者として必要な倫理観を身に付け、管理能力、社会に対する説明責任能力を習得する。
(A-2)地球的規模で環境を考え技術をデザインする能力を習得する。
(B) 生物応用化学基礎と工学基礎
(B-1)生物および化学に関する基礎知識を習得する。
(B-2)物理、数学および情報技術を工学に応用できる。
(C) 生物応用化学の専門知識と応用力
(C-1)生物化学もしくは応用化学に必要な専門知識、および両分野に共通して必要な専門知識を習得しそれらを当該工業分野に応用することができる。
(C-2)生物化学もしくは応用化学に必要な実験技術、および両分野に共通して必要な実験技術を体得しそれらを種々の問題解決に応用することができる。
(D) 生物応用化学基礎、工学基礎、生物応用化学の専門知識を活用し社会の要求を解決するための企画力を持っている。
(E) 国際化に対応できるコミュニケーション基礎能力を習得する。
(F) 自主的にテーマを企画立案し、創造的かつ継続的に実施することができる。
(G) 地域社会を中心とした産業界に技術者として広く貢献できる。
なお、本教育プログラムの学習・教育到達目標とJABEE基準1(2)の(a)~(i)との対応を*表1に示す。
学習・教育到達目標とその評価方法及び評価基準を*表2に示す。
学習・教育到達目標に対するカリキュラム設計方針の説明を*表3に示す。
学習・教育到達目標を達成するために必要な授業科目の流れを*表4に示す。
*表1 本教育プログラムの学習・教育到達目標とJABEE基準1(2)の(a)~(i)との対応
*表2 学習・教育到達目標とその評価方法及び評価基準
*表3 学習・教育到達目標に対するカリキュラム設計方針
*表4
学習・教育到達目標を達成するために必要な授業科目の流れ
「生物応用化学プログラム」の修了者とは、以下にあげる要件を全て満たした者とする。
1. 本科第4学年および第5学年において卒業に必要な60単位以上を履修・修得し、卒業・修了査定会議の議を経て卒業が認定されていること。ただし、他教育機関から専攻科への編入生に対しては、入学後履修基準を満たすよう指導を行う。
2. 専攻科課程修了に必要な65単位以上を履修・修得し、専攻科修了認定に関する査定会議の議を経て専攻科課程の修了が認定されていること。
3. 生物応用化学プログラムの学習・教育目標(A)~(G)の達成度評価対象科目が生物応用化学プログラム達成度評価委員会で認定されていること。
4.生物応用化学プログラムの学習・教育目標(A)~(G)の科目を履修し、124単位以上を修得していること。
5. 学位(学士)取得者
6.本科第4・5学年あるいは専攻科在籍中に1回以上,学会等で,外部発表を行うこと (ただし,発表の形式は問わない)。
7.短期インターンシップあるいは専攻科インターンシップの単位を修得していること。
(参考)以下の学習保証時間を満たしていること。
① 人文科学、社会科学等(語学教育を含む)に関する250時間以上
② 数学、自然科学、情報技術に関する250時間以上
③ 専門分野に関する900時間以上
履修生自身が学習・教育到達目標の達成度を確認するために達成度点検表(見本はこちら)を用意しています。